どこかで
花が咲く。
ほとんどが緑色のなかに、
黄色や、青
花の色に
目を奪われるのは、虫と人
フラックスの花。
とても小さくて風に揺れる。
虫と私は、
花に目を奪われる。
でも
植物には、視覚はない。
そこに十分に水があって
暖かく、太陽があたり、風が吹き
夜露に濡れ、虫と戯れ、
いのちが増やせるか。
-
そのために、目はいらない。
自分の花の姿を見ることもないし、そんな必要もない。
なのに、花をこの世界にくれる。
それは、目のある生き物のための
美しさと輝きのギフト。
開花して、この世に、くれる。
昆虫や私を、簡単につないでくれる
奇跡のような花
* * *
花はいのちのために、
受粉し実をつけてくれる。
ブルーベリーの甘い実。色ずくのは、鳥や人のため。
鳥がついばんで食べてくれるための色。
つまんで
感じる
甘みと酸味とやわらかさ。
その
広がる世界を、味わうとき
植物は自分のいのちを
私にわけてくれる。
植物はどこからどこまでが個体かなんて
気にしない。
地球の上、無限土に種が広がり
そして、根が少しでも残って、土と水と太陽があれば
それは増えていく。
有用な植物も、雑草も、
共に平等に。
暖かな太陽の光を受けて
風を受けて、湿度を感じて、虫を触って
そうやって
植物と同じように
目を使わずに
庭を観れば
自分を自分にさせているトナールの結び目が、ほどけていく
結び目の「目」を使わなくても
私やあなたはナワールに、いる
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