2010年12月4日土曜日

12月



畑、12月になりました。

秋まきの種もほとんど蒔き終りました。

ずっとブログを書かなかったのは、エミリンコさんの個展などがあったので

毎日がいろいろありすぎて、かけかなったのでした。


エミリンコHP

ブログは書かなかったけれど、
畑にはいろんなものが育っています。

この何か月、
いろんなものを作っては食べた。

いまは、この畑で、いろんなものが育っているよ。
ブロッコリーが大きくなってきて、
キャベツ、白菜、高菜、いろんなレタス、
まだ実をつけるトマト、大根、ネギ、ケール、赤カブ、
ツルムラサキ、フェンネル、ふだん草、ルッコラ、デーツ、赤キャベツ
もうすぐ終わりのバジル、コリアンダー、ミズナ、ホウレンソウ、
里芋、これから収穫するジャガイモ、ヤーコン、チーマラーパ、
ネギ、わけぎ、イチゴ、タイム、レモン、アスパラガス、ししとう、
にんにく、エシャロット、こうたあさい、レモンバーベナ、
セロリ、ルバーブ、セージ、ニンジン、
レモンマリーゴールド、ラングワート、メドゥスイート、
多年草で増えた、セントジョーンズワート、レモンバーム、
スペアミント、レディースマントル、マジョラム、サフラン、
種をつけた明日葉、もっといろいろ。

収穫してしまったもの、時期が終わったものは、
ホーリーバジル、らっかせい、さつまいも、らむずこーと、シソ、モロヘイヤ、くり、

そして、たくさんの豆と麦を蒔いた。
スナップえんどう、赤えんどう、ライ麦、ソラマメ、グリーンピース

全部全部、ものすごくおいしい。


今年あとは、
玉ねぎの定植と、あいているところに緑肥のれんげ草と、麦をまいたら終わり。
冬は、大根の収穫と、漬物。
いま盛りのゆずと夏ミカンは、マーマレードとオレンジピールを作った。

美しくて、おいしかった畑が、冬に移行して、
毎日、泣きたくなるほどの、夕焼けが
富士山と、海と、空と、トンビと、青とピンク。



今月は冬至になる。終わり、そして始まり。

循環して、またひとめぐり。
少しづつ、畑も私も同じ場所を巡りながら
来年の春の為に、種をまいた。
そして、一緒に、らせんを一つ上がれますように。

畑と草、本当にありがとう。

2010年10月9日土曜日

秋になって

秋の庭仕事をしていたら、
あっという間に、秋になってた。

庭の彼岸花。
赤い彼岸花に、黒いアゲハがとまった。
いま生きている世界じゃないみたい。


今日は雨。
雨が降る前に、
ミントや、レモンバーベナ、バーべイン、ラングワートの苗を植えた。

*  *  *
セロリの苗も。

庭の野菜を間引きながらかじる。

今日の雨で、きっと大きくなる。



晴れた日のダチュラ。黄色い服を着た小さな人が
たくさんダンスしているみたい。
下を通ると、香りが漂った。


桜の木の下の、サルビア。
その奥には、いろんな種類のレタス。
小さい頃、大好きだった、サルビアの花の甘い蜜。


今日は雨。
家の中で、かりん酒をつけた。




夏の間、暑すぎる太陽に、昼間は
作業できなくて、眠ってた。



いまは、一年のうちで本当に気候がよくて、
時間が取れるときには、ずっと畑にいたくなる。

大根、ルッコラ、春菊、コリアンダー、ビーツ、ブロッコリー
キャベツ、ニンジン、ケール、赤えんどう、インゲン、白菜。

みんな、いまここで育っている野菜。
玉ねぎと、ネギには、育苗して、来月植えてみる。


秋になって、日が沈むのが早くなった。
ススキと夕日がきれいな季節になった。





庭にいると、
庭に抱かれる。
大きくて、怖くて、思うようにいかなくて、
たくさんの物をくれる、庭。
私を養って、私の一部である庭。


人間も一緒。
なのに、人にするには、難しいこともある。
でも人と庭も一緒。
毎日、ここから、教えてもらっている。

私ができること。

美しい世界の中で、世話をすること。

そして、毎日、ここからギフトをもらっている。







夕日がきれいな季節。
一人に庭にいて、夕方を迎えたとき
急に世界が反転する時がある。
庭と私と空と。
生き物が感じる、光と湿度と風。
一人で、感じる、つながりと
一人立ち尽くすさびしさ。



この空は
すべての人の上に広がっている。









2010年9月12日日曜日

昨日、一昨日


有機農法の勉強を、静岡に習いに行っていて、
昨日は、その1年間の終了の日。
畑作業を終えてから静岡から湘南に戻った。

茅ヶ崎あたり、海の近くで
車の中から空の色がピンクに変わった。


あわてて車を止めて
歩道橋の上に登って、
振りかえり、

富士山を見た。


どこかの世界が
富士山にはあって

それは黄泉というか、なんというのか。

この世の、空間的な空と富士山が
いつも流れる時空を越えて

どこかのよその世界になる瞬間が
夕方、朝方
昼と夜の境目に
突然現れることがある。

私だけにじゃなくて、
そこに立ち会った、
それを見た
すべての人とともに。


そこは、登山する富士山ではなくて
そこは、毎日見上げている、昼の空、
夜の空ではなくて。

違う世界が、
一緒に空を見つめる横に並ぶ人々の目の前に
現実の
あの方向にある。

あの方向にある。


ナワールガーデンには
海と富士山がある。
ナワールガーデンには、ともにある人と
あの方向にであえる「とき」がある。
私や畑を世話する人にとっては、
「あの方向」が
現実として食べれるいのちに変わる。

あの方向の、あのいのちを
リアルに食べる。
いのちに触る。

富士山の空のなかに、
毎日溶け込める幸せは
愛以上の何ものか。

毎日、海の色とそこに泡立つ波は変わり、

毎日死んでは生まれる植物と
毎日入れ替わる、
訪れる人々との関係がある。



ウコンの花。
結晶化するいのちのきらめき。
その時に立ち会える幸せ。

わたしのいのちも。
ナワールガーデンに訪れて、いのちのせわをする
すべての人のいのちも。

この時に、この形で立ちあえる。

一昨日、見田宗介先生を囲む会が下北沢であって
そこで先生に会った。
先生を慕う、人々と一緒にお酒を飲んだ。

みんな花。
結晶化したいのち。

いつか、庭で一緒に
ナワールを食べよう。
一緒に海を眺めよう。


今日はこれから、キャベツを植えたり
ホウレンソウの種まきをしたりします。
プラクティカルに、
いのちの世話をする一日を。

今日の夕方には、
また富士山に出会えますように。

2010年9月8日水曜日

雨が降った

台風が来るかもと、
身構えていたら、
不思議な空の色。




やっと雨が降った。




ずっとずっと雨が降らなくて
緑のいのちが、よみがえった。


にらの花が咲いた。
葱の花も好き。でも、こんなに奇麗な花はないと思う。



トマトはこんな小さいのばかり。
でも、毎日たくさんとれる。



実は、熟してはじける。
ひとつのいのちを終えて、
種が飛ぶ。



それが一番、甘くておいしい。



植物は、わかってる。
愛されるということ。
共に生きるということ。



今日は新月。雨は止んだ。



台風が温帯低気圧になって

今日の夕暮れは
かみなりと
黒い江ノ島の上が真っ赤
そのすぐ上に黒い雲の幕。
見渡す海は
鉛のようで
長かった夏
今日は、封を閉じた。



庭の先に広がる海は
いつも変化して
怖いくらい、生きてる。


雷と、光を吸う、海。
海と庭の間に
たくさんの人が来る。


そして庭に、やっぱり、たくさんのいのち。





蝶のバリエーションを
毎日発見する





今日は本当に久しぶりに一人の時間。
椋の実をブランデーにつけた。


2010年9月3日金曜日

秋まき


ナワールガーデンでも、 残暑がまだ厳しいですが、
確実に日が短くなり、夕焼けが秋へと変化をしてきています。
庭にも秋の植物が増えてきました。
このところ、全然雨が降っていなくて、庭が
雨を待っています。

お盆を過ぎてから、やっと暑さがひと段落して、
今は秋の種まきシーズンになりました。
そばの播種
オープンデーから、いろんな人が畑を手伝いに来てくれるようなって、
私が来れる日は、
みんなと一緒に畑仕事をできるようになりました。
草を整理して、
桜の木の枝を落とし、
コンポストの土を作り、
種まき用の土づくり、
育苗の場所づくり、
毎日、ここに手伝いに来てくれる人と
いろんなことを話しながら
庭でとれたものをつかって
料理を作って食べて
本当に、land Danceを
一緒にできてよかった。
庭をいじった人は
いのちにいっぱいふれて、
一緒にいのちの世話をして
すぐ隣にある、植物をたべる。
お互いに庭を感じて
同じ一部になって
つながる。
畑をてつだってくれるadamが
ラムズクォートの葉をつかって、ローのグリーンスムージーを作ってくれた。
体にいいものがいっぱい。



育苗で種まきして、今育てているレタスとキャベツ。
あと、
ブロッコリー、アーティーチョーク、白菜、ケール
冬の野菜たち
直播が終わったのは、
じゃがいも、エシャロット、にんじん、大根、インゲン、
ルッコラ、ミズナ



今は、バターナッツというカボチャが収穫の時期。
オーブンで焼いて食べた。
ものすごくおいしいカボチャ。
今とれるのは、ナス、おくら、花オクラ、モロヘイヤ、ししとう、トマトとか。
胡瓜が終わって、今日は弦を整理しようかな。





ゴマの花が終わって、実がついた。
この実の中に、黒い実が詰まっていて、
かじったらゴマの味。
今年、初めて育てて、たった2枝しか育たなかった。
ゴマの葉っぱは、雑草と見分けがつきにくく、
育てるの難しかった。
来年はもっと頑張って育ててみよう。





エミリンコさんから、
今日は富士山綺麗だよと電話。
ピンクの富士山を見ながら、
梅酒で乾杯した。



2010年8月25日水曜日

夏の収穫

夏が続いていて、まだ終わらない。
でも、この場所は、植物のせいなのかとても涼しいです。

残暑がきびしくても、太陽は傾き
お盆を過ぎて、作物は確実に変わってきています。

相模半白瓜はもうすぐ終わり。豊作で、
種取りをしました。
来年も同じようにこの畑で育てて、
またおいしく食べられるといいな。


ナスと、満開になっているマリーゴールド。
ナスは毎日、炒め物になったり、ピザになったりしています。
とれたては、生でたべてもおいしいです。



今取れる作物は、おくら、花オクラ、ゴーヤ、モロヘイヤ、ラムズコート、
シソ、赤シソ、バジル、つるむらさき、アシタバ、トマト、ゴーヤ、サツマイモのつるも
結構おいしいです。

おくらの花はお浸しにたり、つぼみは、
とても繊細で、そのまま食べるのが最高においしいです。

全部取ってすぐ食卓に。




今年はじめてのむかご。収穫してむかご玄米ご飯にして
食べました。
すごく、うまかった。

秋まきの野菜の種まきもはじまって、
新しく、一緒に畑を手伝ってくれる人も増えました。
一緒に、じゃがいもや、ラッキョウを植えたり、
苗を作って、きゃべつのたねまきしたり。
きっと秋には、みんなで収穫できるかな。

庭仕事をした後に、一緒に食べるご飯がおいしい季節。
秋の収穫ができるように。

人と、植物と、海を眺める庭で。

9月にもオープンデーをしようと思います。
今は、ホーリーバジルがたくさんできていて、
またお茶を楽しんでもらえると思います。

2010年8月19日木曜日

先週末はオープンガーデンをしました。
来てくださった方、本当にありがとうございました。

オープンデーの前、うまく育たなかった植物や、枯れてしまったハーブなど、
広い庭を見渡しながら、自分の至らなさを感じて、
世話をするには、広すぎる庭だと、
ちょっと、呆然とここを眺めていたのですが。

オープンデーで、来てくださった皆さんに庭を案内しながら
植物の話をしていたら、
それでもがんばって、いろんなもの、それなりに、育っているなと
再確認して、すこし元気になりました。

そして、一緒に畑をしたいという方も来てくださって、
本当にうれしかったです。

デイビッドもみんなもありがとう。
秋はここで出会った、植物が好きな人と一緒に畑がんばります。

また来月もオープンデーするつもりなので、
畑や庭に興味があって一緒に何かしたい方に
ここに、来ていただけたら嬉しいです。

やっととれたズッキーニと、胡瓜、





ズッキーニは、種から苗、苗の植え付け後には、テントウムシ騙しに虫食われまくり、
生育が遅れてしまいました。それで、
今年梅雨の時期に花を咲かせてしまい、受粉がうまくいかずに
なかなか大きくならなかったのですが、
やっと大きなズッキーニができました。
種から育てて、何度も枯れそうになったので、
実をつけてくれて、すごく、うれしいです。



藤沢のでぐファームさんからいただいた、自家採取の種で大きく育った花オクラ。
薄い黄色のきれいな花が咲きました。庭で、ドレスを着て踊っているみたいです。



ゆでで酢醤油などで味付けして食べるのもおいしいそうですが、
生でそのまま食べても、すごくおいしい。
本当に、感動的に美味しい。
庭で一人、感動していました。




島とうがらしも大きくなって来ていました。
明日は、落花生の花が咲いたので、その下草を刈るのと、
種まき用の土を作って、ブロッコリーや、ケールなどの種まきを
しようかと思います。
ナスも大きくなってきているので、
追肥して、収穫。なすの間に、キャベツの苗を育てて
定植しようとおもいます。
hatake-netu 再発。がんばります。














2010年8月15日日曜日

屋根の上で眠る

昨日の夜、海からの風が吹く、屋根の上に眠った。

風の吹く音、木々の音

栗の樹の葉っぱの間から、星が光る

いろんな虫の鳴き声。ちのちゃんと一緒に眠った。



明るくなるころ、夜と違った虫が鳴きだす。

光が音のトーンを変えていく。

グラデーションのなかで、光を受けていのちが動き出す。



初めて屋根の上で眠った。


生命を識ることができるのは、生きている間だけなのに
いつも
いのちの音を、聴きのがしていた。



そとで眠る そとで眠る
朝、太陽が昇る。

いつも聞きのがしていた、光。




屋根の向こうに海が見える。







ハスはお盆を過ぎて、盛りも過ぎた。もう庭に赤とんぼが飛んでる。
照りつけるような暑さは過ぎたので、
キャベツと、レタスの種まきをした。





池のクワイが大きくなってる。来年は、ハスを。


庭に、手折ることができない、色彩。
美しさが宿って、摘み取って、グラスに飾ることが
できなかった。
今日はオープンデーで、庭の開放日。
秋の畑作業を一緒にできる人と出会えますように。





2010年8月9日月曜日

旅のこと

タオスプエブロのパウワウというお祭りに行きました。



アルバカーキから車でサンタフェの北、2時間ほどのところ。
タオスは、インディアンの部族の中でのもっとも北に位置しています。

パウワウのお祭りは、タオスプエブロのほかにも、
いくつかの部族が、3日間ダンスを競うお祭りで





大きなドラムを、数人で囲み、歌いながら奏でるリズムに合わせて、
渦になって、美しい飾りに身をまとい、踊り続けます。


抑揚のある、繰り返しのリズム。
渦を巻く円をたどる踊り。砂漠に照りつける太陽と土ぼこり。

モカシンの靴がいのちの抑揚を。

フリンジのついたストールが、空へと舞い上がり
雲と風のような踊りが続く。




さまざまな鳥のようダンス。
体にまとわう鈴が、大地を蹴るたびに振動する。

ドラムと、歌声とそして歓声。

いつか聞いた彼らの歌、その震えるリズムは
今か、昔か、そのはるか以前か
以前に必ず、立ち会ったことのある記憶に
私をつなげてくれた。


踊る喜びと、人と大地と自然ととともにある
存在とともに。



タオスまでの道のりは、乾燥した大地
植物の少ないこの地でも
今の季節、ホワイトセージが一面に広がっていた。

空の青と、雲、大地の赤、そしてセージの緑。
それだけの色。
砂漠に近い、気候には、それに適応するいのちが生息するけれど
日本のような、湿潤で豊饒な命の森に比べて

私の、いのちが、
外にさらされている。

「それ」
とのつながりのちがい。

豊潤ないのちの中にいる森と
いのちの少ない砂漠と。

この土地は、
ウランがとれることで、
今でも原子力の研究所や、冷戦時代から
スターウォーズ計画の、人を殺しあうための装置を
研究開発するための施設が作られている。

インディアンが昔から
自然に畏怖を持ち、たたえ、寄り添い、
頼ってきた大地は、
奪われて、土地を掘り起こし、
人を殺していくための装置を作るためのものへ
搾取する「国」によって変換されていく。

それでも太陽は注ぎ、
人は生き、彼らの伝統を伝え、
タオスプエブロは外部に開かれてないように、
守っていく。

ここでは、より貴重な
自分の血、汗、そして、セージの香り。



タオスインディアンの居住地は、今では世界遺産に登録されていて
国が決めた居留地として、
電気、ガス、水道のない暮らしを、この居留地では続けている。






聖なる川の流れで、この砂漠地帯に緑が茂り、
この川の源のブルーレイクから、
私たちが生まれ、そして死んでいくとそこに帰ると
タオスプエブロの人とは信じてる。

いまでは、観光客が訪れる場所になってしまったけれど、
タオスプエブロは、あまり外に心を開くことなく、
彼らの伝統を
外部に開かず
守り続けている。

この旅では
浅葉先生と一緒に子供たちと旅をすることで
タオスプエブロの長老と、娘である、マリーレーナさんとの
素晴らしい出会いがあった。

パウワウのお祭りに、
チベット仏教の、ラマ僧がダラムサラからここへきて
砂曼荼羅を奉納した。
その曼荼羅を、最後に、聖なる川に祈りとともに流した。

その川のほとりで、
マリーレーナさんが浅葉先生と子供たち、
女性だけの私たちを、もてなしてくれた。

火を囲み、彼らと共に食べ笑った。

彼女が私たちに、
チベットの僧とも話したが、私たちは
地球の反対側にいるけれど、同じだとわかる。

日本の学者が、私たちと日本人のDNAのパターンが
同じだと言ったけれど、そんなことを言わなくても

私たちは同じだと、わかる。

この場所はふるさと。
私たちはつながっていて
大地とこの地球とつながっている。
そしてともに、ここにいる。

私のいのちが絶えたとしても、
タオスプエブロの伝統と、子供たちとのきずなは
離れることはないし、この交流は変わることはない

満天の星空の下、子供たちと一緒に
みんなの心がつながって、ひとつになりました。




どこまでも広がる草原と
その先には、聖なる山。
午後の陽ざしのなかで、聖なる川で水浴びをして、
見上げた空。



ここに来たかったのは、
DHロレンスがタオスに農場を作り、移住したから。
二十歳のころから、いつか、タオスに行きたいと思っていた。

それは私にとって、
本当のパラダイスで
自然とつながる近寄りがたい場所だった。

ロレンスは誤解されていると思うけれど、
産業革命以後の、19世紀初頭のイギリスから
近代文明を批判し、自分、そしていのちの
人間本来の姿を美しいものとして表現していった。

パラダイスとしてこの地にひかれたことを
タオスで彼の描いた油絵を見て、思った。


時期は違うけれど、
ジョージアオキーフも、
サンタフェ近くに移り住んで、
よく、ロレンスのランチを訪れていた。







サンタフェでオキーフの美術館に行ったときに、
オキーフの晩年の、雲の絵を見た。
雲の、その先にあるものを







子供たちと一緒に、
サンタフェの民俗博物館に、
インディアンの歴史を見に行った。

その時に、ウイチョール族の特別展が開かれていて
アーティストである、シャーマンの親子と話しをした。

彼らの絵は美しい色の毛糸や、ビーズを使って、
儀式や大切なことを絵や工芸品にして表現している。

シャーマンの父とその息子である、彼と話をした。
彼はすでに絵を描くが、シャーマンになるには、
まだ早く、自分の準備ができたときに、
4週間の修業を経て、シャーマンになると教えてくれた。

シャーマンは、心の目を持っていて、
患者の、体の悪いところを見ることができる。
ともにジャーニーに連れて行って、そこから戻ってくることで、
悪いところの本当の理由を理解し、
そして、その人に必要な、薬草を、花だったりレイシのような
きのこなどをつかって、直していく。

儀式には、ペヨーテを使うが、それは興味本位で
扱われるものではなく、自然とつながるためのものだ。
人は生まれてから、お金や経済や教育によって、
50%ほどしか本当の世界を見ることができななくなっている。
でも儀式をおこなうことによって、100%本物の世界を
見ることができる。

彼はまだシャーマンにはなっていないけれど、
ジャーニーをすることは11歳のときからはじめて
シャーマンであるというのは、その旅に人を誘い、
ナビゲートし、ともにこちらに帰ってきて、本来の癒しを
行うことにある。
いつか近いうちにその4週間の修業をするという。

その儀式に見たビジョンが
ウイチョールの絵に託されていた。







タオスの
聖なる川に、太陽が降り注ぐ。
そして私たちの上にも。

鎌倉に戻ってきて、
やっと仕事もひと段落して、
今日から、ナワールガーデンの世話に戻ります。












2010年8月1日日曜日


旅から帰ってきて、あっという間に夏になってしまいました。

暦の上では、もう秋の気配。コスコスが咲き始めました。


旅の間、ずっと開けていたけれど、りっぱななきゅうりが育っていて、
まいにち、きゅうりがたくさん取れます。


くさは生い茂り、雨が降るととんでもないくらいの藪になるけれど

すいかも実がついて、大きいものは、わたしの手ぐらいになりました。

タオスの旅については、写真が現像できたら

伝えます。

インディアンのお祭り、ドラム、ダンス、キバ、

砂曼荼羅を流した聖なる河、聖なる山とその奥にあるブルーレイク、

「Flying to the paradise」というロレンスが残した油絵、

ウイチョール族のシャーマン、オキーフの晩年の空の絵、

奇跡の砂のあるチマヨ、子どもたち。サンタフェ

夏本番。14日に葦船に乗るワークショップをする予定です。

興味のある方は、鎌倉に。