2011年4月18日月曜日

種まき祭り、ありがとう

この間のたねまき祭りに来ていただいた皆さん、本当にありがとうございました。 種まきに参加して下さった方は、全部で30人ぐらい。デモが終わって夜のライブには、50人くらいいたような。 子供たちも多く、楽しかったです。 いっしょに種を蒔いて下さった皆さん、本当にありがとうございました。

鎌倉山の庭は、菜の花と桃の花が満開で、まわりは桜でピンク色。



まるで、何事もなかったような、本当に美しい春でした。



種まき祭りの朝、 冬の間、こうじから作っていたどぶろくを


白酒に仕込みなおしました。


できなかった雛祭り。生きている菌で、体の中の免疫を高めて


そして種まき祭りで、いのちを祝って、繋いでいきたかった。



朝、たくさんの白酒がぶくぶくと発酵しているのを確認してから、


庭に出て、放射能のチェックをした。



空気、およそ18cpm 自然農の畑の土もほぼ同じくらい。


通常の放射線量は10~12cpmなので、みんなで土を触っても、


野菜を食べても、ほぼ問題ない。



前日に降った雨が心配だったけれど、やっぱり


この場所は、守られているのだと思った。



種の準備は、ひまわり。そして、アブラナ科の種をミックスしたもの。


それとジャガイモの種イモ。



庭に集まってみんなで、


「放射能に負けない、白酒」 で乾杯してから、


ひまわりの種を蒔いていきました。



みんなで一緒に種を蒔くことができて、


この写真を撮りながら、泣きそうになりました。


とくに、子供たちと一緒に 土を触って、


いのちを育てて、 食べられる野草や、


野菜を摘んで 一緒に料理をして、食べて、話して、笑って、歌って。


本当に、みんなで一緒に、


事故からの数日、つらい時を乗り越えて、ともにいることが嬉しかった。


春になった。


ここには、たべられるいのちが沢山ある。



女の子がタケノコを掘った。


カラスノエンドウが咲いていて、種まきのときに畑の野草が


いっぱいあったので、説明しながら、一緒に収穫した。


ユキノシタ、ちょっと開いてしまったタラの芽、あしたば、


ノビル、ボリジの葉、エシャロットも引き抜いた。


ルッコラや、菜の花もたくさん摘んだ。


山菜は天ぷらにした。


エシャロットや、にら、葉物の野菜は、天然酵母のピザ生地に載せて、


庭の野菜ピザを、子供たちと一緒にたくさん焼いて一緒に食べた。



庭には、イチゴの花と、ニンニクが大きく育っている。


ルッコラの花と、エンドウ豆の花が咲いている。



本当に、この先、


放射能がこのいのちを汚染していくのか、


この海の見える土地が、この先続く地震で


西には浜岡原発もある。ここは、どのように変わってしまうのか。


そう考えると、恐怖になる。 春蒔きの種は、あまりにリスクが大きい。


まだ、原発は終息してはいないのだから。



とにかく、みんなで、そこらじゅうにひまわりの種を蒔いてもらった。


万が一、汚染が広がっても、 ひまわりが咲くころ、


自然農のままで土を露地に出さず、


秋にひまわりを収穫すれば、放射能の拡散が終息して


この土の汚染を吸い取ってくれるかもしれない。


秋になって、もう一度はじめから たねを蒔けるかもしれない。


そう、願いを込めて、ひまわりを蒔いた。



そして、保険のために、私は別の土地も探さなくてはならないと思った。


夏になってここに戻ってこられるときのために、


西に行って、みんなが一緒に、種を蒔き、いのちを育てられる場所を


見つけに行かなくちゃいけないと思った。



デイビットが作った池には、


正月、くわいがそだっていて、収穫して水を入れ直した。


たねを蒔きながら、子供たちと一緒に見たら、


たくさんのオタマジャクシが育っていた。



この一年、野菜を作っただけじゃない。ここはいのちの数を増やし、


もちろん、カミキリムシや


テントウムシだましや、夏場の藪蚊とか、


困る虫たちもいたけれど、


土の中の微生物は確実に増え野菜の種類も野草も


そして、訪れてくれる人たちも、


本当にいろんな人が、いろんないのちがつながって


絡み合って、つながって、お互いを支えあって、仲間が出来ていた。



その上に、地震が起き、放射能が降った。


私はここにいられるのか。この場所のいのちは


この先どのように汚染されるのか。



私はこのままここで、畑を続けるべきなのか?いろんなことが


頭を回って、とにかく家族を連れて、九州に行った。



でもここに戻ってきて、この畑で出来ること


自分の心の支えと、分身のような鎌倉の庭で



とにかく、デモの前に、みんなで種を蒔きたかった。


そして、一緒にこのいのちの場所を祝いたかった。



かなえちゃんと、シビレくんが来てくれて、歌を歌ってくれた。


ツキノワグマの歌は、私たちがしてきた、他の命を顧みない


私たちのやり方を思い、


本当に、胸に詰まる思いだった。


いま起きていることは、他の生き物たちが人間の開発や



発展によって、つぶされたいのちにしてきたことと、


同じこと。



鎌倉で、この日はじめての原発反対のデモが行われた。


私も一緒に歩いた。


でも、その前に、一緒にみんなで種を蒔いていのちを作っていきたかった。


東北で大変な思いをされている方がいる中、


本当に、申し訳なく思う。


0 件のコメント:

コメントを投稿